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埼玉県草加市にてシロアリ被害部分の大工工事行いました2025.11.01

埼玉県草加市にてシロアリ現地調査で被害が確認されたアパートで外壁部分の大工工事を行いました。外壁の一部が浮いているとのご相談から調査を行ったところ、シロアリが基礎から外壁内部へ侵入し、木下地を食害していることが分かりました。
アパートなどの集合住宅では、シロアリの被害が1箇所だけにとどまらず、構造を伝って他の部屋にまで広がるケースもあります。そのため、今回は被害範囲をしっかりと特定したうえで、外壁の一部を解体し、内部の状態を確認しながら修繕を進めていきました。
まずはサイディングを丁寧に剥がし、内部の木下地や胴縁を確認します。見た目では分かりにくいのですが、木材の内部がスカスカになっており、釘が効かないほど脆くなっている箇所もありました。シロアリは暗く湿った環境を好むため、外壁の下端やバルコニー周りなど、雨水が溜まりやすい場所に被害が集中していました。
被害木部はすべて撤去し、防蟻処理を施した新しい構造材に交換しました。特に柱や胴縁など、外壁を支える重要な部分はしっかりと補強し、耐久性を確保。接合部には金物を使用し、今後の地震や風圧にも十分耐えられるように仕上げました。

木部の補修後は、防蟻薬剤を周囲の構造体にも散布し、再発防止対策を徹底しました。その後、新しい防水シートを貼り直し、外壁サイディングを元に戻して工事完了です。見た目は元通りですが、中身はしっかりと再生されています。

工事を終えてオーナー様にもご確認いただいたところ、「外壁の浮きが気になっていたが、ここまで内部が傷んでいたとは思わなかった」と驚かれていました。アパートのように複数の入居者様が生活する建物では、外観の変化や小さな不具合を見逃しがちですが、こうしたサインがシロアリ被害の初期症状であることも多いです。

シロアリの被害は、薬剤散布だけでは根本的な解決にならないことがあります。被害木部を適切に交換し、構造体の健全性を取り戻すことが大工工事の大切な役割です。早期に対応することで、大規模修繕を避けられるだけでなく、入居者様にも安心してお住まいいただけます。
私たちは今後も、定期的な点検と防蟻・補修を組み合わせたメンテナンスを通して、オーナー様の建物資産をしっかりと守ってまいります。






