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モルタル外壁の劣化症状(浮き・ひび)と補修方法について2025.08.27

モルタル外壁の主な劣化症状
1. 浮き
モルタルの下地であるラス網(金網)やコンクリートとの付着力が低下し、表面のモルタルが下地から剥離してしまう現象です。叩いたときに軽い音がする部分は空気が入りこんでいる証拠で、浮きが生じているサインです。
原因としては、経年劣化や施工不良、地震や振動による応力の蓄積、さらには雨水の浸入による下地の腐食などが挙げられます。放置すると剥落の危険があり、歩行者や車への落下事故につながる場合もあります。


2. ひび割れ(クラック)
モルタル外壁ではひび割れも非常に多く見られる症状です。種類としては、
- ヘアクラック:幅0.3mm以下の細いひび。表面の収縮や経年によって起こります。
- 構造クラック:地震や不同沈下など、建物自体の動きによって生じる大きなヒビになります。
- 開口部周りのクラック:窓やドア周囲は応力が集中しやすいため、特に発生しやすいです。
小さなヘアクラックは美観を損なう程度で直ちに大きな問題にはなりませんが、放置すると雨水の浸入経路となり、内部の鉄筋が錆びて膨張し、モルタルの剥落や構造劣化を招く可能性があります。


補修方法
1. 浮きの補修
浮き部分が軽度であれば、アンカーピンニング工法(エポキシ樹脂を注入し、ステンレスピンで固定する方法)が一般的です。これにより、剥離しそうなモルタルを下地としっかり再接着できます。
浮きが広範囲に及んでいる場合は、部分的なモルタルの撤去・再塗り直しが必要です。安全面を考慮し、足場を組んで専門業者による補修が求められます。
2. ひび割れの補修
- ヘアクラックの場合:表面洗浄後、微弾性フィラーを塗布して上塗りすることで補修可能です。弾性塗料を選ぶことで、再発をある程度防げます。
- 構造クラックの場合:単なる塗装では不十分で、Uカット工法やVカット工法による補修が行われます。具体的には、ひび割れ部分をカッターで切り広げ、シーリング材やエポキシ樹脂を充填し、その上からモルタルを補修して塗装仕上げします。
- 開口部周りのクラックの場合:サッシとの取り合い部分にシーリング材を充填し、防水性を確保します。
まとめ
モルタル外壁の「浮き」や「ひび割れ」は、いずれも放置すると雨水の侵入や剥落事故など、大きな被害につながる可能性があります。特に浮きは見た目では判断しにくいため、専門業者による打診調査や赤外線調査で正確に診断してもらうことが大切です。
ひび割れについても、幅や深さによって適切な補修方法が異なるため、自己判断せず専門家に相談することをおすすめします。定期的な点検と早めの補修対応が、モルタル外壁を長く安全に維持するための最大のポイントといえます。
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