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遮熱塗料と断熱塗料の違い:仕組み・効果・向いている家2025.08.29

近年の猛暑対策として注目されているのが「遮熱塗料」と「断熱塗料」です。名前は似ていますが、仕組みや効果には明確な違いがあり、それぞれ適した住宅環境があります。
遮熱塗料は、太陽光に含まれる赤外線を反射して建物の温度上昇を抑える塗料です。屋根や外壁に塗布することで、夏場の表面温度を大幅に下げ、室内温度の上昇を抑える効果があります。特に金属屋根や直射日光を強く受ける環境で効果を発揮し、エアコンの使用量削減にもつながります。ただし遮熱は「反射」による効果のため、日射の少ない冬には室内保温への寄与は期待できません。
断熱塗料は、塗膜に含まれる特殊な中空ビーズなどが熱の伝わりを抑えることで、外気温の影響を室内に伝えにくくする塗料です。夏は外からの熱を遮り、冬は室内の暖気を逃がしにくいという特徴があります。つまり「夏涼しく、冬暖かい」環境づくりに有効で、年間を通して効果が期待できます。ただし遮熱塗料ほど強い日射反射効果はなく、屋根表面温度の低減という点では劣ります。

どんな家に向いているかという視点では、日当たりの強い南向きの住宅や金属屋根の家には遮熱塗料が有効です。特に夏場の暑さ対策を最優先したい場合におすすめです。一方、冬の寒さも厳しい地域や、断熱性能が十分でない住宅には断熱塗料が適しています。夏・冬ともに光熱費を抑えたい方や、年間を通した快適性を重視する場合に向いています。

まとめると、遮熱=夏の暑さ対策に特化、断熱=年間を通じた快適性向上という違いがあります。予算や住環境に合わせて、どちらを選ぶか検討するとよいでしょう。