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改修工事における再塗装か交換かの判断基準を下地・劣化度で決める2025.12.20

改修工事における再塗装か交換かの判断基準を下地・劣化度で決める

屋根や外壁のメンテナンスを検討する際、「再塗装で十分なのか、それとも交換(カバー工法・葺き替え)が必要なのか」で迷う方は非常に多いです。この判断を誤ると、数年で再工事が必要になるなど、結果的に大きな無駄が生じます。プロの現場では、見た目ではなく【下地の状態】と【劣化の進行度】を最重要視して判断します。

劣化

まず再塗装が有効なケースは、下地が健全な状態を保っている場合です。屋根材や外壁材に多少の色あせ、チョーキング、軽度のコケ・藻の発生が見られても、反り・割れ・欠損が少なく、防水紙や野地板、胴縁などの下地に水の影響が及んでいなければ、塗装による防水性回復と保護が十分に見込めます。金属屋根やスレート屋根では、サビが表面にとどまっている段階であれば、ケレン処理と防錆塗装によって延命が可能です。築10~15年前後で初回メンテナンスの場合は、再塗装が最も費用対効果の高い選択になることが多いです。

一方で、交換を検討すべきケースは下地劣化が進行している場合です。具体的には、雨漏りの発生歴がある、屋根材を踏むと沈む感覚がある、軒天や天井に雨染みが出ているといった症状が挙げられます。これらは表面材の問題ではなく、防水紙の寿命切れや野地板の腐食が進んでいるサインです。この状態で塗装だけを行っても、見た目が一時的にきれいになるだけで、内部劣化は止まりません。結果として数年以内に再度大規模な工事が必要になり、二重投資になるリスクが高まります。

雨漏れ

また、屋根材自体の劣化度も重要な判断材料です。スレート屋根でひび割れや欠けが多発している場合、塗膜では構造的な強度は回復できません。塗料で一時的に塞いでも、温度変化や振動で再び破損します。築20~30年以上経過し、過去に何度も塗装されている屋根は、塗装の限界を迎えている可能性が高く、カバー工法や葺き替えを検討すべき段階です。

クラック

プロの立場から言えば、「今いくらで直せるか」よりも「次のメンテナンスまで何年もつか」を基準に考えることが重要です。下地が健全なら再塗装、下地に問題があれば交換。このシンプルな原則を押さえることで、無駄な工事を避け、住まいの寿命を確実に延ばすことができます。



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