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屋根色と遮熱性:日射反射率と都市部のヒートアイランド2026.01.29

屋根塗装を検討する際、「色でそんなに違うの?」と疑問に思われる方は少なくありません。しかしプロの立場から見ると、屋根色と遮熱性は直結する重要な要素であり、都市部ではヒートアイランド対策としても無視できないポイントです。鍵になるのが「日射反射率」です。

日射反射率とは、太陽光をどれだけ反射できるかを示す指標で、数値が高いほど屋根表面の温度上昇を抑えられます。一般的に、白や明るいグレー、ベージュなどの淡色系は反射率が高く、黒・濃紺・濃茶といった濃色系は低い傾向があります。実測では、真夏の直射日光下で屋根表面温度に20〜30℃以上の差が出ることも珍しくありません。

特に都市部では、アスファルトやコンクリートが蓄熱し、夜間も気温が下がりにくいヒートアイランド現象が発生しています。屋根は建物の中で最も日射を受ける部位であり、濃色屋根は熱を吸収して室内への熱侵入を増やし、冷房負荷を高めます。一方、高反射色や遮熱塗料を使用した屋根は、表面温度を下げることで屋内温度の上昇を抑え、結果としてエアコン使用量の削減にもつながります。
ただし「明るい色=必ず遮熱」というわけではありません。近年は、遮熱顔料を用いた塗料により、見た目は濃色でも赤外線を効率よく反射する製品が増えています。これにより、景観やデザインを重視しながら遮熱性を確保することも可能です。プロとしては、色味だけでなく「遮熱性能値(近赤外線反射率)」を必ず確認します。

また、屋根材との相性も重要です。金属屋根は熱伝導率が高いため、遮熱効果の有無が室内環境に直結します。スレート屋根やアスファルトシングルでも効果はありますが、断熱材や換気設計と組み合わせることで初めて最大効果を発揮します。

屋根色の選択は、見た目だけでなく、住環境・光熱費・都市環境への影響まで含めた判断が必要です。特に都市部では、一棟一棟の選択がヒートアイランド緩和にも寄与します。プロの目線では、「好みの色」を起点にしつつ、日射反射率と遮熱性能を数値で比較し、建物条件に合った最適解を導くことが重要だと考えています。






