施工事例WORKS
渋谷区本町にて築15年のモルタル外壁を遮熱塗料を使用し塗装補修2025.11.19


お客様からのご要望とご提案内容
今回のお客様は、既存の外壁が白を基調としていたため、経年による汚れが目立つ点と複数個所に点在していたひび割れ劣化を特に気にされていました。
弊社の提案として、「お客様の予算内であること」「汚れが目立ちにくい暗い色を用いて塗装をすること」「モルタル壁のひび割れが発生しにくい衝撃に追従する弾力性がある機能を備えた塗料であること」「暗い色を使用することで熱吸収率が上がってしまうため、遮熱機能が備わっていること」の全ての条件が揃っているアステックのシリコンREVO1000‐IRを勧めさせていただきました。
暗い色の中では、濃いグレーをご希望されていたため、近所の家周りのお家を一緒に散策させていただき、理想に近いグレーの色を見つけ出し参考にさせていただきました。
工事の基本情報のご紹介
| 平米数 | 105㎡ |
| 築年数 | 約15年 |
| 前回の塗装 | なし |
| 費用 | 約75万円(ひび割れコーキング補修込) ※同様・同程度の工事を行った場合の目安です(2025年時点) |
| 使用材料 | シリコンREVO1000‐IR /メーカー:アステック |
| 保証 | 10年 |
| 工期 | 2~3週間 |
| 担当 | 小西圭司 |
現地調査時の様子(施工前の状況のご紹介)


現地調査ではひび割れ(クラック)が多く見受けられました。モルタルは乾燥や温度変化で収縮するため、経年でひびが入ります。細いヘアークラックは劣化初期段階で見られますが、0.3mm以上の構造クラックは雨水が入り込み、壁内部の防水紙や木材を傷めてしまいます。また、全体的にカビや汚れが目立っており、既存塗膜の防水効果が機能していないことが分かります。美観が損なわれるだけでなく、湿気でさらに劣化が進行していきます。このような劣化状態を長期間放置してしまうと、モルタルの微細な隙間から雨水が入り込み、内部の防水紙の破れや木下地の腐食を引き起こすリスクが高まります。進行すると雨漏りにつながる可能性もあるため、早期の補修が欠かせない状態にありました。


外壁に使われている釘や補強金具が雨水に触れ、錆汁が流れ出すと外壁に筋状の汚れが付きます。錆は膨張しながら進行するため、表面の塗膜を押し上げ、「浮き」「剥がれ」を起こします。結果的に外壁を脆くする原因になるため、補修が必要な状態になります。
施工中の様子
外壁塗装【作業品質を確保するための足場組み】

まず最初に足場組みを行います。塗装工事における足場組みは、安全性と作業品質を確保するための最初の重要な工程です。
建物を囲うように鉄製の架台を組み、職人が安定して立てる作業床を設置します。足場があることで高所部分まで均一に塗装でき、ムラや塗り残しを防ぐことができます。
また、足場の外側にはメッシュシートを張り、周囲への塗料の飛散や工具の落下を防止します。
工事中は振動や騒音が出るため、近隣への配慮として事前挨拶を行っております。足場は通常の戸建てで半日~1日で組み終わります。
塗装の仕上がりを左右するため、丁寧で安全な足場設置が欠かせません。
外壁塗装【塗装前の高圧洗浄による下地処理・養生】






足場組みが終わると、高圧洗浄に入ります。
塗装前に行う高圧洗浄は、外壁の表面の汚れ、カビ、藻、古い塗膜の剥がれかけ部分を除去し、塗料の密着性を高める重要な下地処理になります。
汚れやホコリが残ったまま塗装すると、塗膜の剥がれやムラの原因になるため綺麗に取り除きます。モルタル壁は凹凸があるため、そこに汚れが溜まりやすいです。高圧洗浄では強い水圧で外壁表面を洗い流すため、目に見えない細かな汚れや埃までしっかり除去し、塗装に適した下地状態へ整えることができます。丁寧に洗浄することが塗装の耐久性を左右します。
洗浄後は十分に乾燥させることで、塗料がしっかり密着し長持ちする仕上がりになります。弊社では、この機会に塗装面以外の土間なども洗浄させていただいております。

壁がしっかり乾いたら、養生作業に入ります。
養生をすることで、塗装面と塗装面以外の境界線を綺麗に仕上げることが出来ます。
窓の他、玄関ドア・雨樋・植栽・車・室外機などをビニールシートやテープで覆い、塗料の飛散や汚れを防ぎます。
塗装前の下地補修【ひび割れ補修】




モルタル外壁に大きなクラック(構造クラック)がある場合、塗装前に適切な補修を行うことが最も重要です。ひび割れた部分にプライマーを塗布して密着性を高め、変成シリコンなどの高耐久シーリング材を使用して充填します。補修跡が目立たないよう全面に平坦に仕上げていきます。
クラック補修部分も同様に、この上から下塗り材を均一に塗布することで塗膜の密着力と防水性を確保します。適切な補修を行い、再発防止と塗装の長寿命化につなげます。
外壁塗装【下塗り/1回目】




外壁塗装における下塗りは、外壁材と上塗り塗料の密着力を高める役割を担います。これにより、塗膜の剥がれや膨れを防ぎ、長期間安定した仕上がりを保てます。また、モルタルの下地の吸い込みを抑える機能があり、上塗りがムラなく仕上がるよう調整します。
今回の様に、劣化が進んだモルタル壁には、微細なひび割れを埋めるフィラータイプの下塗り材を使用することで、下地の補修と強化が同時に行えます。今回使用した白いフィラーはクラック補修向きの下塗り塗料になります。
適切な下塗りを行うことで、上塗り塗料の性能が最大限発揮され、外壁全体の耐候性と美観を長く維持することができます。
外壁塗装【中塗り/2回目】


外壁塗装における中塗りは、上塗りと同じ塗料を使って塗膜の厚みを確保し、耐久性を高めるための重要な工程になります。中塗りの最大の役割は「塗膜の強度と均一性をつくること」です。下塗りで整えた下地に対し、中塗りでしっかりと塗料をのせることで、上塗りだけでは足りない膜厚を補い、長期間外壁を保護するための基盤を形成します。
また、中塗りは上塗りと同じ塗料を使うため色の発色(今回は濃いグレー)を安定させる役割もあり、外壁全体の色ムラを防ぎ、美しい仕上がりにつながります。さらに、中塗りで適切な厚みを確保することで、塗膜が丈夫になり、上塗り塗料の遮熱性能・汚れにくさ・防水性などの機能が最大限発揮されます。
外壁塗装【上塗り/3回目】


上塗りは、仕上げとして外観の美しさと外壁の保護機能を最終的に確立する重要な工程になります。下塗り・中塗りで整えた下地や塗膜の上に塗布され、塗膜の厚みを最終的に確保します。
耐候性や防水性、耐汚染性などの性能を発揮し、色や艶を決定する工程でもあります。建物の美観や意匠性を左右します。
今回の様に遮熱機能が備わっている場合、上塗りの塗布によって熱反射効果や断熱効果が最大化され、室内環境の快適性向上や省エネにも貢献します。さらに、防カビ・防藻や汚れ防止など、機能性塗料の性能も上塗りで完成されます。
足場解体前検査






足場を解体する前に職人と現場監督が責任をもって最後の確認を行います。
お客様にも建物周りをご一緒に確認していただきます。また、足場を登らないと見えない部分は撮影した写真を見ていただきます。契約させていただいた施工内容に対し、お客様にご納得いただけるまで解体作業に進むことはありません。
お客様の了承を得た上で足場解体を行い、その後完工書類に記入をしていただき初めて工事が完工となります。
完工後、請求書と一緒に保証書をお渡ししております。お客様が安心して工事を任せていただけるように、工事期間中も施工が行われた日は写真と動画付きで進捗状況を報告させていただいております。
弊社では、お客様の納得と信頼に寄り添った工事を提案時から常々心がけております。外壁や屋根の補修でお困りやお悩みがある場合はお気軽にお問い合わせください!






